ハクビシンによる人体への影響

ハクビシンによる人体への影響

本来は人間の生活する範囲の中に侵入してくることのないハクビシンですが、都市化の進行や生息域の急速な開発などで、近年は住宅地や農地などにハクビシンが頻繁に出没するようになりました。

危険な病原菌や不快なダニ・ノミの発生原因となったり、噛みつきなどの怪我の危険があったりと、そのまま放置しておくと危険な状況となることも考えられます。

ハクビシンの出没が見られた場合には、早急に駆除などの対策をすることをお勧めします。

ダニやノミを連れてくる

ダニやノミを連れてくる

ダニは野生動物に付着して私達の居住する住宅の中に侵入することが多くあります。
ハクビシンはもともとも生息域が山間の場所や林の中であるために、比較的大型のダニで山間部に生息している「マダニ」などを身体に付着させて、人間の生活区域の中に連れてくるということもあります。

一般的に室内に存在しているイエダニやコナダニなどは、体長が小さく人体に対する害はそれほど大きなものではありませんが、山林に生息していることの多いマダニはきわめて危険性の高いダニであることが知られています。

ハクビシンにもマダニが付着している可能性が高く、人家に侵入した場合には、その危険なマダニが持ち込まれてしまうという心配があります。

マダニは人間の皮膚から吸血するという性質があり、その際に病原菌が人体に侵入することもあるため、特に危険視される虫です。媒介する感染症は「リケッチア」や「ライム病」などのほか「重症血小板減少症候群」など、きわめて重篤な症状を引き起こす病気もあります。

ダニ以外にも、皮膚に炎症を起こす可能性のある不快なノミを大量に持ち込んでくることもありますので、ハクビシンが住宅の近くや内部に侵入してくることはなんとしても食い止めなければなりません。

人体に対する影響の大きなダニやノミは、一度屋内にもちこまれると駆除が困難となります。

ハクビシンを見かけたら、人体に有害なダニやノミを保有しているものと見てほぼ間違いないと考えることが無難です。早めに適切な駆除を依頼しましょう。

喘息の原因

喘息の原因

ハクビシンは家の中に住み着くことが多く見られます。もともとは林の中や木の上、穴の中などに居心地の良い場所を見つけて定住化をはかるものですが、人間の住む住宅はハクビシンにとっても快適な環境であることに違いなく、屋根裏などの暗くて比較的温度の高い場所は格好の住処となります。

そこで問題となるのが、ハクビシンの排泄物などによる汚染です。
糞尿は乾くと粉状となって空気中に拡散しますので、屋内の天井裏などにハクビシンが潜んでいる場合には、恒常的に汚染された物質が室内を漂い続ける事となります。それらの物質はアレルギーを引き起こして、鼻水や鼻づまりの原因となることがあり、さらに呼吸器系に影響を与えてひどい喘息にまで発展することも考えられます。

喘息の原因にはハクビシンの身体に生えている体毛も関わっていることがあり、乾いた糞尿の粉末と不衛生な体毛の飛散で、呼吸器系が弱い方は深刻な喘息になってしまいます。

喘息の怖いところは、呼吸が困難となってしまうことで、特に小さな子どもや高齢者などは命にかかわるほどの重篤な症状にまで至る可能性も少なくありません。

猫や犬など、室内で衛生的に飼育されているペットでも体質によっては喘息の原因になることもありますので、野生生物であるハクビシンは極めて強い喘息のアレルゲンとなります。室内に侵入したハクビシンによる健康被害を防ぐ観点からも、まずはしっかりと追い出して汚染されている場所を清掃することが重要です。再び室内に侵入しないような手立ても整えておきましょう。

病原菌を連れてくる

病原菌を連れてくる

前段でマダニによる被害についても触れましたが、ダニによる病原菌の媒介以外にも、ハクビシン自体が様々な病気の原因となる病原菌を持ち込んできてしまう可能性にも触れなければなりません。

野生生物には、私たちの暮らしている市街地ではまず見られないような病原菌を保有している可能性が高いと言えるでしょう。それらを総合して「動物由来感染症」と呼び、厚生労働省でも注意を呼びかけています。

動物由来感染症には、動物から直接感染してしまうパターンと、何らかの媒介物を通して感染するというパターンがあります。ハクビシンも例外ではなく、様々な病気を引き起こすことが想定されますので十分に警戒しなければなりません。SARSウィルスの宿主として疑われたことは記憶に新しいものです。

その他の代表的な動物由来感染症は、トキソプラズマ症・オウム病・エキノコックス症・ブルセラ症などがあります。高熱を生じさせたり、多くの発疹が見られたり、一般的な風邪などとは異なったきわめて強く苦しい症状が長期間続くという危険性のある病気も少なくありません。

野生生物はどのような病原菌を保有しているのかが未知数であるために、屋内空間で共存していると極めて危険であると考えられます。

ハクビシンの家屋侵入によって引き起こされた病気が原因となって、命にかかわる症状にも発展する危険性もありますので、早急な対処が必要であると言えます。

もちろん病原菌だけでなく、病原性のウィルスや寄生虫も持ち込まれる場合もあります。ハクビシンを見かけても素手で触ろうとはせず、追い払うときは慎重になりましょう。

攻撃してくる可能性も

攻撃してくる可能性も

ハクビシンはそれほど攻撃性の高い動物ではありませんが、それでも野生の動物にはかわりありませんので、身の危険を感じた場合には人間に対して牙をむくということもあります。
動物が人間を襲うという事故は毎年のように発生しており、不幸にして野生動物の犠牲となった人も出ることもありますので、決して侮ってはいけない存在と言えるでしょう。

ハクビシンに襲われたことが直接的な死因となったケースは報告がありませんが、大きな個体では体重が6kgほどにまでなりますので、体当りされたり噛みつかれたりした場合であれば、小さな子供や老人などは転倒して大きな怪我に繋がることもあります。

その際の怪我が影響して、後々まで後遺症として苦しめられることや、傷口から侵入した病原菌などの影響で病気になってしまうこともあります。

ハクビシンに限らず、野生動物を甘く見てはいけないということはよく言われますので、見かけた場合にみだりに手を出すのは避けて、専門的な駆除業者に連絡を入れるのが重要です。

万が一噛みつかれてしまったという場合には、必ず病院に行って適切な治療をしてもらいましょう。ハクビシンであることが明確ではなくても、野生の動物に噛まれたということを医師に伝えてください。
初期の治療が適切に行われた場合にはその後の症状の進行を抑えられる事も考えられます。

いずれにしても人体に有害な細菌類の保有が考えられますので、ハクビシンに攻撃されそうな状況にならないということをまずは心がけましょう。

まとめ

人間の生活区域が広がると同時に、これまでハクビシンが生息していた場所との接近が進んでいます。既にハクビシンと人間との関係は同じ空間で交わる可能性が高くなっている状況です。

ハクビシンによる様々な影響を最小限に食い止めるためには、適切な駆除方法の実践です。

食害でお悩みの場合や、住宅への侵入で健康被害を受けているという場合には、専門の業者への連絡を行いましょう。
自分で駆除することは鳥獣保護法によって禁じられていますので、許可を受けた業者に実施してもらってください。